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フィクションについてはネタバレを含む

『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ! 戦国大合戦』(2002年)

 ABEMAで無料公開されていたので視聴。本上映時には観ていなかったので、恥ずかしながら初めてだった。

 

 戦の描写が正確と評されているが、私は国史学はまったく不得手なので妙に丁寧だなと思うほかなかった。以下、作品の中身についてメモ書き。

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『生誕140年 竹久夢二のすべて 画家は詩人でデザイナー』(高岡市美術館)

 京都に2019年オープンした福田美術館*1で昨夏から昨秋にかけて開催された企画展が巡回してきたもの。巡回展ではあるものの、高岡市美術館開館30年記念展という名目だった。そういうのアリなんやと思いつつ、まとまった数の夢二の画が見られるのはありがたいので行ってみた。

 2024年は夢二生誕140年没後90年というメモリアルイヤー。振り返るタイミングとしては最適だったと思う。

高岡市美術館

*1:アイフルの創業者福田吉考のコレクションを収蔵しているらしい。債務者の血と汗と涙を美しい美術作品に変換

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松山秀明, 2019, 『テレビ越しの東京史――戦後首都の遠視法』, 青土社.

◆概要

1.東京はテレビにより、日本の中心地としての地位を構築・維持しつづけてきた。

2.テレビは放送プログラムだけでなく、放送に必要な設備(放送局や電波塔)建設の過程で、東京の都市空間設計にも大きな影響を与えた。

3.1990年代中期以降、テレビの自作自演的戦略は視聴者層に刺さらなくなり、日本経済の停滞やインターネット技術の発展も相まって都市空間の形成・維持の有効なツールとは言いがたくなった。

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